数学って何だ?
2007年 9月 7日(金曜日)最近、高校入試問題を解いています。
難しいです。
数学は、少なくとも高校3年時は、それほど苦手意識はなかったのですが。。。
逆に、苦手意識のあった、国語/英語は、高校入試レベルだと何ともないことにも、気づきました。
これはどうして???
何が難しいかと言うと、
1.時間内にすべてを終わらせる計算力がなくなってる
2.図形問題や図形の定理をすっかりと言っていいほど忘れている
どうして?
単純にいえば、使わないから。
なんで使わないの?
数学でやらなきゃいけないことは、たいていコンピュータがやってくれるからです。
なんで、国語や英語じゃなくて、数学はコンピュータがやってくれるの?
それは、単純だからです。
いろいろ意見はあると思うのですが、私が思う「数学を勉強する理由」は、
「単純なことを美しいと感じる心を養うため」
だと思っています。
世の中、複雑です。わからないことだらけです。
そういうときに、シンプルであることというのは、ものすごい価値があります。
だって(条件はソートー限られるにせよ)、何らか答えを出せるわけですから。
ところが、これが難しい。
特に子どもに伝えるのが難しい。
例えていうなら、イカの塩辛がうまいってのは、子どもにはわかりにくい。
だってそりゃ、子どもにしてみれば、甘い方がおいしい。
だけど、さんざんいろいろ甘いものを食べると、どうもしつこくって、辛いものをちょっと食べるのが、通だよね、何てのは、経験がないとわからない。
子どもの世界は単純で、だから、ごちゃごちゃ、キラキラしたものが好きで、それなのに数学は、単純化しようとする。価値観が全然違うんですよね。たぶん。
もっと言えば、さらに現代においては、きちんとしてるのが当たり前で、雑然としている環境に慣れていない。
自然なんて放っておけば、ごちゃごちゃなのに、(数学のおかげで)すごく整備されたものしか見ていない。エスキモーには、氷の価値はわからない。
同様に、基本的に子どもには、数学の価値はわからない。
だけど、自然とか社会はもっともっともっともっと複雑で、数学使うとこんなにシンプルになる、何でもこの式で表せる。
AさんとBさんは違うけど、顔も性格も違うけど、誰でもxって置いちゃえる。
すごい!
ってのは、その自然や社会の複雑さとやらを知らないことには、わかりようながい。
だから、数学やる前に、自然(生自然)や社会(実社会)をもっともっとやっておかないと、本当の数学の価値ってわからないんだろうな、なーんて思います。
もしくは、「これがうまいって言う味だ、覚えとけ!」って、塩辛を食べさせながら、徹底的に叩き込む。
現実に教育の現場で行われてるのは、後者ですよね。。。たぶん。
あるいは、徹底的に美的センスを磨く、という方法もあるのかもしれない。
ひたすら、絵画や建築を見せて、美しさに関する感性を磨き、もし偶然にも「シンプル」を好きになった子は、数学を好きになるだろうか?
実験してみようか。うちのチビで。。。
無理だな。親がこれだもの。